週末に映画「キングダム」を観てきました。
漫画は先日発売した54巻まで何度も読んでおり、かなりはまっている漫画の一つではありますが、実写化で成功している映画は稀なので、あまり期待感は持たずに足を運びました。が、久しぶりに実写化成功映画かなといった感想です。キャストもはまっていたし、原作の再現性も高かったと思います。中国の春秋戦国時代を描いた物語です。続編も期待したいです。ちなみにだいぶ前に出てた実写特別動画では羌瘣役が元武術化の山本千尋さんでした。山本千尋の巫舞は素晴らしかったです。今回の作品ではまだ羌瘣は出てきていませんが、続編の羌瘣役には山本千尋さんではなく、浜辺美波さんでお願いしたいです。何故なら浜辺美波さんが大好きだからです。チューしたいです。
それはそうと、戦国の時代は決して昔の出来事というわけではない。
朝の満員電車、いわゆる通勤ラッシュ。
そこでは、領地(座席)獲得のため、小さな戦争が毎日のように勃発しているのである。
時は西暦2019年4月22日午前7:30頃、総武線快速上り行き、4号車にて新たな戦争が勃発するのである。
僕は7:15頃にいつもの4号車に乗り込み、いつもの立ち位置を確保。
平穏な日常。
Mチカ氏はA座席に座る領主様を眺める。
「そりゃあさ、あわよくば領地が欲しいさ。」
Mチカ氏は語る。
「でもおらみたいな卑しい人間がそんなこと望んじゃいけない。十分じゃないか。自分の土地がなくたって生きてはいける。領主様だって悪い人じゃない。おらの立ち位置が確保できるように、足もそんなに延ばさずに我慢してくれている。B座席の領主様なんてだいぶ足を投げ出して、メガネの男から厳しい年貢の取り立てを行っている。いいんだ。十分幸せじゃないか。」
するとである。
何やらA座席の領主様がモゾモゾと動き出したではないか。
ま、まさか!
領主様の新天地への旅立ちか!
神様、望んでよろしいのですか?
このおらが、卑しいおらが自分の土地を。
な!このメガネ!
あれだ。
肩入れの戦術。
左肩をおらの右肩よりも内側に入れることにより、おらよりも一挙動先に動くことを可能にすると共に、おらの挙動自体を抑えてしまうという兵法。
くぅぅ。
卑しいメガネが!貴様とておらと同じ卑しい身分ではござらんか!
貴様のところの領主様の年貢の取り立てが厳しいからって
その立ち位置からの下克上はマナー違反にござそうろう!
完全にメガネとの一戦に敗北したことを悟ったMチカ氏であったが、A領主様はモゾモゾ動いたのみで、その後微動だにしない。
ニヤリ。
これは居直りの術ですな。
戦国の世は騙し騙されが常である。
敵国や隣国の動きを適確に察知することはもちろん重要であるが、その動きに踊らされては術にはまるというものである。
な、今度はB領主でござるか。
なんと今度はB領主がモゾモゾと動き出すではないか。
メガネめ。なんたる運の良い奴よ。
さすがに2連チャンの居直りの術はあるまいて。
B領主が立ち上がると、メガネはB領主の歩く道を確保するため一歩後退。
狙える。
この立ち位置からであれば狙えるのだよメガネくん。
ふははははは。
先程のマナー違反さえなければ貴様に譲ってやったものを。
天は我に味方せり!
半歩。右に半歩移動するだけで領地獲得のための陣が確立するのだ!
「あー、席アイタヨ」
なにー!?
日本に来て何を学んだ!
礼節の国で貴様はなんてことをしてくれているのだ。
戦場にさえ足を踏み込んでいないと高を括って眼中にさえいなかった中国人のメス豚が突然我が領土(になるはず)に進撃してくるではないか。
どうにもならん。
B領主を盾におらとメガネに対しガッチリ防塵を敷く無敵の戦略。
おらは茫然と立ち尽くし、中国に蝕まれる領土をただただ見ていることしかできなんだ。
しかし、メガネはまだ諦めてはいなかった。
B領主が出ていくと同時に、おらと中国メス豚の間を陣取り、かなり不利な状況ではあるものの、どうにか戦える位置まで陣を進めた。
勝敗は明らかであった。
中国メス豚は肩入れの戦術により、メガネの行く道を阻む。
既に背を席に向け、まさに今から座席に座るんですよとばかりに半腰体制になろうとしている。
そこでメガネは常軌を逸する行動をとるのである。
おらは幾度となくこの戦場で戦っているが、一度だって見たことはない。
奇策中の奇策。
いや、完全に反則だ。
メガネの彼は持っていた上着をふわっと座席に置き、自陣を主張したのである。
もはやキチガイだ。
混雑したコーヒー屋とかフードコートで使うアレである。
中国人メス豚も何がなんだかわからない様子でいったん半腰から立ち上がり、状況を飲み込もうとしている。
そこにすかさずメガネが座り込み、新しい領土の主たることを世に知らしめんとふんぞり返る。そして何事もなかったかのように瞼を閉じた。
その後中国人メス豚が恐ろしい形相でメガネを睨んでいたが、メガネの彼は最後まで瞼を開くことはなかった。
最後の術はおらもたまに使う、居眠りの術である。
ちょっと気まずい領土の取り方をした際に、決して相手の目を見ない方法として戦術家に愛用される兵法の一つである。
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